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日本人はどこまで減るか −人口減少社会のパラダイム・シフト−

日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書)

日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書)

眼から鱗の人口問題。学術的分析が豊富で、広範なデータ解析の訓練にもなる一冊。新書価格なのも評価ポイントです。ハードカバー新刊の高額ぶりと取り扱い難さといったらないので、書籍は全て新書に統一して欲しいと思う今日この頃。
少子化問題(人口減少問題)で語られる以下の常識が全て間違いだと著者は主張し、本書で検証されていきます。

少子高齢化で人口が減る
・子供が減り、老人が増える
出生率が上がればベビーの数は増加する
・年金保険料の負担者が減って年金制度が崩壊する
・労働力が減ってGDPが低下する
・消費人口が減って消費市場が縮小する
・GDPが伸びないから個人所得も伸びない
少子化の原因は結婚・出産形態の変化である
少子化対策で人口は回復できる
・日本人は900年後に絶滅する

本書に限らず、マクロな視点から人類だの文明だのを把握する手法には、ある意味SF的な発想の飛躍が必要で、それ故に具体性がない厳密でない等といった批判を受けることが多いようですが、そんな問題の捉えかたは個人的には好みです。ただ「人口波動」などといった用語にニューエイジ的な響きがあったりして、忌避感をぬぐえません。功績的には真っ当な科学者が、個人的な信仰上の用語を自著に紛れ込ませたりして批判されたりもするのですから、オカルトと無関係なら慎重になった方がいいと思われます。